2023年12月1日(金)、WEB版ページを公開しました。

税理士長谷の「ちょっこ聞かんまいけ?」連載第1回

2023/5/18 12:00:00

総務省のふるさと納税ポータルサイトのトップには「ふるさと納税で日本を元気に!」と掲げられています。




でもふるさと納税の仕組みは、なんだかわかりにくい点がありますよね。

寄附する側の視点で簡単に言ってしまうと、年間2,000円の自己負担で好きな自治体に寄附をして返礼品がもらえる制度ということになります。

※2,000円の自己負担は1回の寄附ごとに必要となるものではなく、1年間の寄附に対する負担額で、1年間に何回寄附しても増えることはありません。


ただし、控除される寄附金額には、寄附をする人の収入や家族構成などにより控除上限がありますので、自己負担が2,000円を超えないように上限額をよく確認してから寄附を実行しましょう。(総務省のふるさと納税ポータルサイトや業者サイトで、控除上限額のシミュレーションができます。)


給与所得のみで年末調整で納税が完了している人の場合、寄附先の自治体数が年間で5先までなら、「ワンストップ特例」により寄附先の自治体に申請することで、確定申告を不要とすることができます。


ワンストップ特例を申請する場合の大まかな流れは、次のとおりです。

  1. 寄附したい自治体・返礼品を選んで寄附をする(ワンストップ特例を選択)
  2. ワンストップ特例申請書を提出する
  3. 返礼品・寄附金受領証明書が届く
  4. 寄附した金額から2,000円を除いた全額が翌年度の住民税から控除される


物価が高騰する昨今、美味しいものをもらってちょっと贅沢もいいですね。返礼品とともに行ったことのない遠くの市や町の風景写真などが届くと、行ってみたくなるのもふるさと納税の意外な効果かも。


ところで、ふるさと納税は、本来、応援したい地域に寄附をする制度のはずですが、実際には返礼品で寄附先が選ばれていることが多いようです。

私が生まれ育った町は返礼品の工夫が足りないせいか、寄附金があまり伸びていない点が少し残念な気もしています。


長谷税理士事務所

税理士 長谷 治男