2023年12月1日(金)、WEB版ページを公開しました。

税理士先生の「ちょっこ聞かんまいけ」連載第3回

2023/9/09 12:30:00

隔月で”税のハナシ”を担当しております、長谷です。




暑さも少し落ち着いてきましたね。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は、個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」)のお話です。




まず、どのような制度なのでしょうか?


Q 個人型確定拠出年金(iDeCo)ってなに?
A 個人で出来る "老後に備えた" 公的な "資産運用" 制度です。
iDeCoは20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者の方が加入できる国の税制優遇のある年金制度です。
※月額5,000円から始められる長期積立を、税金の負担を小さくし運用することで、将来受け取る自分の年金を大きく増やすことをめざせる仕組みです。
※厚生年金の被保険者の方は、20歳未満または65歳以上でも加入できる場合があります。


制度の概要は以上のとおりで、年金の増額をめざすものですが、次のような税制上の優遇措置があり、節税効果も期待できる制度といえます。


  1. 掛金の積立
    ⇒全額が所得控除の対象
    (会社員なら年末調整で手続き完了)
  2. 利息・運用益
    非課税
  3. 受取り
    ⇒年金受け取りなら公的年金等控除
     一時金なら退職所得控除の対象


ちなみに、上記1の段階で掛金月額10,000円で年間120,000円を積み立てた場合の1年間の節税額は18,000円(120,000円×最低税率15%(所得税5%、住民税10%)で見積もり)になり、所得が大きくなるとさらに節税額は大きくなります。

預金しているだけでは節税にはなりませんが、将来の年金増額に向けてiDeCoに加入することで、所得控除の対象となります。

節税効果については、その人の掛金の限度額や所得金額などの諸条件によって異なりますので、関心のある方はiDeCo取扱業者のウェブサイトなどでシミュレーションしてみてください。

会社員の方なら年末調整のときに、個人事業の方なら確定申告のときに所得控除を受けることで納税額が軽減されます。




節税分で少しリッチに秋の味覚を堪能されてはいかがでしょうか?

長谷税理士事務所

税理士 長谷(ながや)治男

(情報は、2023年9月1日時点のものです。)