【追跡取材】“消える高齢者 ほぼ毎日1人が行方不明に…”3回も不明、保護された男性も…なぜ?

2023/11/15 00:00:00



「あ、また高齢者の行方不明。79歳女性。あ、これもだ」


警察から各報道機関に届く “報道連絡簿”。おもに事件や事故を警察署が発表するものですが、行方不明者の届け出を受理した際も、状況や本人の特徴を記載して発表されます。

私たちは「報道連絡簿」に載る行方不明者の多くが、65歳以上の高齢者であることに注目しました。調べると富山県内では年間で約1000人が行方不明になる現状が見えてきました。しかも3分の1は65歳以上…、ほぼ毎日1人が行方不明になっているのです。


富山県氷見市で行方不明になった76歳の女性。家族から警察に捜索の依頼があり、翌日、自宅近くのため池で、遺体で見つかりました。誤って転落したとみられます。どういう状況で行方がわからなくなったのか。なぜ、転落してしまったのか、同様の事故を防ぐためにも取材を続けました。


また、無事に発見されるケースもあります。射水市で行方不明になった86歳の男性は、自宅から1.5キロ離れた道路を歩いているところを保護されました。男性は3回も行方不明になり、いずれも保護されています。


行方不明になる高齢者は、認知症になっている可能性がある人が相当数いるとみられます。

警察や地元自治体は、手をこまねいているわけではありません。行方不明になって事故に遭う前に、いち早く位置情報を確認するため靴にGPSを装着したり、警察の安心情報ネットで情報発信したりと、さまざまな取り組みが行われていますが…。