2年前は、確か大雪だった。
『オーガニックみそをつくろう!2024』の会場となる南砺市の「みのファーム」へ向かいながら思った。
あの時は、一面銀世界で車道の幅が分らないほどだったけど、今年は雪が全くなくて運転も楽チンだ。こうした天候の違いも、味噌の熟成に影響するのだろうか?などなど、いろいろ考えると楽しみでしょうがない。
みのファームで作る味噌は、通常の2倍の麹を使う。麹を作るためのお米も、大豆も全て、今回、指導いただく簔口さんが有機栽培で育てたもの。
10年以上も開催されている『オーガニックみそをつくろう!』は、毎年参加している常連さんも多く、この日は、初参加組も含めておよそ20人が集まった。わたしは、一昨年に仕込んだ味噌(10キロ)がちょうどなくなり、参加することにしたのだけど、味噌って、すぐには出来ない。当たり前のことなのに、うっかりしていた。
こちらでは、1~2月頃に仕込み、半年以上熟成させて9月頃からいただけるようになる。味噌を使い切ったわたしは、しばらく市販の味噌でつなぐことになったのだが、明らかに、味噌汁に使う味噌の量が増えていることに気が付いた。出汁は変わらないのに、なんだか物足りなくて、味噌を増やしてしまう。これじゃぁ、減塩味噌を選んでいるのに意味がない。
毎日使っていたから、分からなったけれど、香りの深みも、うま味の幅も、なんだか違う。材料も変われば、熟成期間も違うだろうから当然なのだけど、こうも顕著に違いが分ると、もう市販の味噌には戻れない。こんな発見ができたのは、うれしい誤算だったかもしれないな。
「みのファーム」の簔口潔さん
味噌づくりは、一晩水につけた大豆を蒸すところから始まる。大豆の蒸し上がる香りに、うっとりする。
蒸し加減を見るために、とは表向きの理由で。熱々の大豆を頬張りながら(ほとんど、おやつ状態)、機械でミンチにしていく。ミンチした大豆は、人肌になるまで、うちわであおぎ冷ます。後に合わせる麴菌が死なないよう、40度前後まで温度を下げる必要があるためだ。
塩切りした麹と大豆を混ぜ合わせて行くのだが、これがなかなかの重労働。水を加えて、適切な柔らかさになるまで、こねていく。
味噌玉を桶の中へ空気が入らぬよう投げつけ詰めていき、板粕で蓋をしたら、仕込みは完了。
おのおの持ち帰り、冷暗所に静かに置いて熟成を待つ。7月頃に一度、カビの具合を確認し、さらに9月頃まで熟成を進める。
2022年9月頃のもの
出来立ての味噌玉は、きれな大豆色。秋に開けたら、芳醇な香りとともに琥珀色の味噌が現れる。そして時間とともに、深いこげ茶色へと変わっていく。
2024年1年月頃
『オーガニックみそをつくろう!2024』の、もう一つのお楽しみは、口福ランチ。
緑米100%の蒸かしたて大豆おこわに、野菜の甘味と味噌のコクが半端ない具沢山のお味噌汁!このお味噌汁、実は出汁をとっていない。味噌のコクだけで十分にいただける、贅沢なお味噌汁なのだ。今年は、簔口さんお手製1年物の味噌を使用したそう。
麹をたっぷり使った味噌は、旨味が濃いので少量で済み、結果的に減塩に繋がると聞いた。なるほど!
さぁ、二度目の自家製味噌。今期は、じっくり味噌の変化を観察するつもりだ。
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文/永井千晶