こんにちは!アンティークバイヤーの鍋島 綾です。6月上旬、デンマークのコペンハーゲン空港に到着しました。気温はだいたい25~28度くらいなのですが、太陽の光が強いので、もっと暑く感じます。また、とっても乾燥していて、富山の湿気に慣れている私は、あっという間に顔がカサカサに乾燥し、食器よりもまず保湿クリームを探しまわりました。
さて、1年でいちばん日が長い夏至の日。冬が長い北欧の人たちにとって、待ちに待った夏を祝う特別な日です。デンマークでは、魔女を燃やす焚き火をするサンクトハンスアフテンが、スウェーデンでは、柱の周りで踊るミッドサマー(夏至祭)というイベントが行われます。
*デンマークのサンクトハンスアフテン
*スウェーデンのミッドサマー
今年はあまりにも乾燥しているため、デンマークのサンクトハンスアフテンの焚き火は、危ないということで中止に。私はコペンハーゲンから、電車で橋を渡って30分ほど行ったところにあるスウェーデン第3の都市、マルメ市で、ミッドサマーを体験することにしました。スウェーデンのミッドサマーを見るのは、初めてです。ミッドサマーは、キリスト教が伝来する以前から存在する伝統的なお祭りで、人々は花冠をかぶり、柱を立て、踊り、食べ、飲み、歌います。魔女を燃やすデンマークの夏至祭とはまた違い、幻想的で可愛らしいお祭り。なんだか、日本の五穀豊穣を祈るお祭りの雰囲気に似た印象があります。そして、ミッドサマーを境に、子どもたちは明日から夏休み、大人たちも、そろそろ夏の休暇に入るといった人が多いようです。
私は夕方に、友人のコテージで開かれたパーティーに参加したのですが、食事をしていると、隣に座っていたゲストが、突然マンダリンの演奏をはじめました。すると、左向かいにいた人がヴァイオリンを弾き始め、右向かいの人はギターを取り出し、その隣の人は歌い出し、タンバリンやマラカスも加わって、テーブルが一気にライブステージに。

*ニシンの酢漬けがミッドサマーの定番。ジャガイモや玉子と一緒に食べる
音楽は、日がやっと沈んで暗くなる夜0時以後まで、ずっと続いていました。この日を起点に、また夜が長い冬へ向かっていきますが、だからこそこの短い夏をとことん楽しむぞ!という意気込みを感じる、温かく楽しいひと時でした。
さて、そろそろ食器を探しに行かねば!マルメ市で、いい感じのアンティークショップを見つけたので。
>>前回のお話
【プロフィール】
鍋島 綾(富山県生まれ)
大学でデンマーク語と北欧社会福祉を専攻。
会社員勤めの後、アンティークバイヤーとして
2016年から北欧と日本の間を行き来している。
・Instagram:https://www.instagram.com/imaya.vintage/
・YouTube:https://www.youtube.com/@imayatravel/featured
・オンラインショップ:imaya-antique.com
企画・編集/永井千晶